下部消化管外科

治療対象疾患は、大腸・肛門および小腸(空腸・回腸)の悪性・良性疾患全般です。大腸がん、GIST(小腸GIST、直腸GIST)、後腹膜腫瘍、腸重積などを治療しています。
下部消化管外科チームの特徴として以下の3つがあります。
①低侵襲手術、②ERAS(enhanced recovery after surgery;術後回復強化プログラム)こちら、③救急医療

診療内容

大腸がん

大腸がん(結腸がん・直腸がん)は、手術と内視鏡、化学療法(抗がん剤)、放射線で治療しています。当院は東京都地域認定がん診療病院であり、消化器内科との連携や地域医療機関からのご紹介もあって、年間150例前後の大腸がん手術を行っております。当院では腹腔鏡手術を標準とし、内視鏡外科学会技術認定医の指導のもと、進行癌や手術歴のある患者に対しても豊富な治療経験があります。
腹腔鏡に関しては国内ほぼ最新のICG対応3D機種を採用しており、術中血流評価や蛍光尿管ステント使用して高難度な手術にも対応しております。

術中血流評価 蛍光尿管ステント

    

ICG注入前 血流が確認できる
ICG注入前 血流が確認できる
脂肪に埋もれた尿管 蛍光モードで確認できる
脂肪に埋もれた尿管 蛍光モードで確認できる

     

下部直腸がんに対しては、放射線科との連携により術前化学放射線療法を導入して根治性と肛門機能温存の両立を目指しております。近年では化学放射線療法による完全治療となり手術回避できた例もあります。

化学放射線療法前 化学放射線療法後
化学放射線療法前 化学放射線療法前

また、2021年度後半より当院にも手術支援ロボット「da Vinci Xi」が導入される。ロボット 支援下直腸癌手術を導入し更なる低侵襲手術を目指していきます。

閉塞性大腸がん・大腸穿孔

当院は東京都がん診療連携拠点病院 であると同時に、区東部の救急医療を担っている救急病院でもあるため、oncological emergency (がんに関連した緊急疾患)で ある閉塞性大腸癌や大腸癌穿孔などの症例が他病院と比較して多く、ステント挿入など内視鏡治療も併用して低侵襲かつ人工肛門をなるべく回避する方針としています。

ストーマ

下部直腸がん・肛門管がんなどで人工肛門(ストーマ)を造った場合には、院内の皮膚排泄ケア認定看護師を中心に入院中のみならず退院後の日常生活指導まで、継続的なケアを提供しています。

他科との連携

外科内、他科との連携が良好で、患者さんにとって一番良い治療を選択するように心がけています。

月に2回「キャンサーボード」を開催しており、治療困難症例では、内科・放射線科・検査科(病理)と協力して治療方針を決定しています。

終末期ケア

終末期のケアもがん治療の中では重要な位置を占めています。医療連携・地域看護ステーションとの協力のもと、在宅ケア、ホスピスへの紹介も行い、最期まで患者さんのQOL(quality of life: 生活の質)を低下させないように努めています。

先進医療

術前 CT を 3D 画像として再構築することによりシミュレーション画像として手術へ活用することや ICG(インドシアニングリーン色素)による蛍光法を用いた術中血流、 リンパ流把握を行っており、手術をより安全に行う研究も進めています。
他の癌拠点病院との合同勉強会や臨床研究に参加して先進医療の開発に努めています。下部消化管領域では大腸癌研究会、日本臨床腫瘍研究グループ(JCOG)、がん集学的治療研究財団(JFMC)等の多施設共同試験に参加して大腸癌治療の発展に貢献しています。

ページの先頭へ

2021年9月21日 最終更新