心臓血管外科

胸部心臓血管外科(心臓血管外科部門)では、待機予定手術、緊急手術を問わず、当院の総合病院としての特性を生かして、心筋梗塞治療後、人工透析中、糖尿病等の合併症がある患者さんの手術が可能です。他院で治療に難渋されている方もご相談下さい。現在、血管撮影と手術が同時に施工できるハイブリッド手術室を新築中であり、新しい低侵襲手術開始の準備を整えています。

お知らせ

当院胸部心臓血管外科は2011年4月より増員となり新体制でスタートし、皆様のご支援により診療体制が整いました。手術症例数も増加に伴い、心臓血管外科、呼吸器外科の専門研修施設としての学会認定も得られました。 今後も皆様のご期待に応えられるよう努めますので、よろしく御願い致します。

診療内容

胸部心臓血管外科は、関連した循環器科、呼吸器内科や麻酔科および放射線科医師、臨床工学技師、専門的な知識と経験を持った看護職員、放射線科および検査部門職員など、総合的な能力が必要とされる診療科です。当科は病院全体からのバックアップにより、「最適かつ最新な治療方法」を提示・提供致します。

基本方針

  • 24時間対応
    救命救急センター、ER、循環器科、呼吸器科と連携して急病や急変に対応します。
  • 安全で質の高い医療
    総合病院の利点を生かし、各科の協力により患者さん個々に最適な治療法を選択します。
  • 医療連携
    手術後は、ご紹介いただいた病医院での治療・経過観察の継続を原則としています。

主な症例

虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)に対する冠動脈バイパス手術

冠動脈は心臓に酸素や栄養を送る血管です。冠動脈が動脈硬化などで狭くなって酸素不足が生じると狭心症となり、閉塞すると心筋への酸素供給が途絶して心筋 梗塞となります。通常は、内科での内服薬投与やカテーテル治療が有効ですが、重症の場合には外科手術(冠動脈バイパス術)が必要になります。手術は、心拍 動下(人工心肺非使用)のバイパス手術を基本としています。

心臓弁膜症に対する手術

心臓の中は4つの部屋に別れており、それぞれの部屋の出口で扉の役割をするのが弁です。この弁がしっかり閉まらなくなると逆流(閉鎖不全)を起こし、狭く なると(狭窄)血液の流れが悪くなります。症状は、息切れ、胸痛、咳の持続(特に夜間)、下肢のむくみ、不整脈(脈の乱れ)などです。手術では、自己弁を 修復する方法(形成術)と人工弁に取り替える方法(弁置換術)とがあります。僧帽弁逆流では、可能な限り弁形成術を積極的に行っています。ハイブリッド手術室完成後は、経カテーテル的大動脈弁移植術を開始予定です。

大動脈瘤(胸部・腹部)の手術

動脈瘤とは大動脈の一部が異常に膨らんだ状態で、場所によって胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤とに分けられます。原因の大半は、動脈硬化と高血圧です。一般的 には動脈瘤の径が 4~5cm位になったところで手術します。通常、手術の危険度は腹部大動脈瘤が2%、胸部大動脈瘤が5~10%前後です。動脈瘤が 5cmを超えると破裂の危険性があり、破裂した場合の危険度は50%以上になります。このため、瘤が破裂する前の手術が必要です。現在、手術症例の過半数 でステントグラフト挿入術(カテーテル治療)を行っています。

急性大動脈解離の手術

血圧の急激な上昇に伴って、突然の胸部痛や背部痛で発症することが大部分です。大動脈の内側の壁が縦方向に裂ける(はがれる)ため、大動脈は2層(真腔と 偽腔の2ルート)に分かれます。解離のできる部位によって危険性や治療方法が異なります。解離が心臓に近い場合は緊急手術(人工血管置換術)が必須です。 当院は東京都区東部(墨田、江東、江戸川)で唯一の急性大動脈スーパーネットワーク緊急支援病院として、積極的な対応を行っています。

重症心不全に対する複合手術

心不全の原因を詳しく調べ、1回の手術で複数の手術操作を組み合わせます。心臓が特に拡大している場合は、左室縮小形成術(バチスタ手術等)を行います。

不整脈(心房細動)に対する手術

脈がまったく不規則となった状態で、心不全や脳梗塞の原因となります。軽症の場合には薬やカテーテル治療が有効ですが、持続する場合には外科治療(メイズ手術)の成績が良好です。心臓弁膜症に合併した場合には、同時に(一度に)手術します。

その他の心臓血管疾患

肺塞栓症、成人先天性心疾患、心臓腫瘍 、血管の切除を要する各種腫瘍など

末梢血管疾患(動脈閉塞、下肢静脈瘤)に対する手術

カテーテル治療(経皮的血管形成術)や低侵襲小切開手術も行っています。

外来

外来は予約制となっておりますので、患者さんは電話で予約をすませてから受診いただくようお願いいたします。専門性の高い治療を迅速に提供できるように、ご紹介状の持参をお願いいたします。

特色

心臓血管外科、呼吸器外科ともに患者さんの負担の少ない低侵襲手術に取り組んでいます。心臓血管外科では大動脈瘤に対するステントグラフト挿入術(カテーテル手術)を積極的に行っています。

主な医療設備

  • 人工心肺装置
  • 経皮的心肺補助装置
  • 大動脈内バルーンパンピング
  • 胸腔鏡手術装置
  • 可動式血管撮影装置など

地域とのつながり

  • 大動脈瘤ステントグラフト治療実施施設
  • 急性大動脈スーパーネットワーク緊急支援病院

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2016年7月19日 最終更新