医療の質(クオリティ・インディケーター)

※令和2年(度)実績は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けています。

医療の質改善事例 【精度の高い大腸内視鏡検査の施行率】

1.指標の目的・意義
          
大腸内視鏡検査を行うためには前処置が重要である。この前処理が確実に行われることで、視野が良好になり、病変の見落としが無くなることで検査精度が
向上し、治療・処置の安全性が保たれる他、 検査時間が短縮でき、患者の苦痛を軽減することにつながる。
そこで前処置状況を4段階(A~D)で評価し、上位2段階(A,B)が80%を超えることを目標とした。
2.具体的取組
          
前処置に関する患者説明用用紙の作成を行い、下剤内服状況の把握及び排便確認ができるようにした。また外来・病棟に向けて前処置チェックシートを活用した、前処置の確認方法の周知を行い、あわせて注意事項の学習会やカンファレンスでの情報共有も行った。
今後は評価C,Dの改善策の検討を行う。具体的には患者説明用用紙の改善及び、患者の普段の排便状況に合わせた前処置薬の追加を検討していく。

医療の質改善事例 【手術部位感染率】

1.指標の目的・意義
          
整形外科の手術部位感染は、長期間の治療が必要になることが多く、四肢の機能的予後や患者の日常生活の質を顕著に低下させる。また医療費も非感染例の5~10倍になることも知られている。また、人工関節、 脊椎インスツルメンテーション、及び骨折手術後の深部感染は病態が複雑で、治療に難渋することが多い。したがって手術部位感染を予防することは、臨床的に意義があり、非常に重要である。
2.具体的取組
          
手術部位感染率をゼロにすることを目標とした。患者要因の中で感染を減少させる因子をさがしスクリーニングする他、手術部位や手術内容別に感染予防策をそれぞれ検討して、より良いものに適宜修正した。術前、術中及び術後に改善策を実施したところ、ゼロは達成できなかったものの減少させることができた。近年の手術部位感染は脊椎及び足関節周囲骨折であり、当該部位の感染率は下げることができた。今後は皮膚のうすい膝蓋骨や下腿の骨折においても、同様の改善対応が必要と考えられる。

医療の質改善事例 【褥瘡発生率】

1.指標の目的・意義
          
褥瘡は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっており、患者のQOL(quality of life;生活の質)の低下をきたすとともに、感染を引き起こすと治癒まで時間を要することもあり、在院日数の長期化や医療費の増大につながる。褥瘡予防対策は、医療の質の重要な項目のひとつとしてとらえられており、常に患者さんの状態を把握し、医師・看護師・管理栄養士・薬剤師でチームを作り、褥瘡予防対策を行う。数値の根拠としては、日本褥瘡学会の報告(2018年)より、一般病棟による褥瘡発生率は1.1から1.2%で推移している。よって当院においても学会発表の数値をQIの指標としている。
2.具体的取組
          
褥瘡予防のために次の取組を行った。まず褥瘡対策委員会で発生状況の把握と予防対策の検討を行い,発生状況を毎月看護師長会で周知した。あわせて褥瘡・NST(Nutrition Support Team;栄養サポートチーム)看護分科会委員へ発生状況を毎週周知した。看護師への教育については、褥瘡予防に関して専門的な知識と技術を段階的に習得していくよう取り組むとともに病棟内学習会を開催し、NSTと褥瘡保有状況の情報共有及び病棟でNSTスクリーニングデータの活用を行った。ハード面では体圧分散寝具等の管理や更新をこまめに行うことで、保有寝具の有効利用に寄与した。結果として全国平均より低い発生率となった。今後は褥瘡保有患者に対し、入院早期から介入し処置方法を検討する。また同様の要因で新規褥瘡発生時に、病棟内で周知できる資料を作成し、注意喚起を行う。

医療の質改善事例 【入院サポートセンター対応率】

1.指標の目的・意義
          
入院サポートセンター(以下「入院SC」という。)は、入院治療が決定した患者に対し、診療計画に沿った入院案内を行うことで、患者が入院から退院までの流れのイメージを持つことを助け、不安の軽減を図っている。また、入院から治療に至るまでの必要な書類を準備することで入院業務の効率化を担う。
入院前に患者の状況を把握し、支援の必要な患者に対して病棟と入退院調整部門が連携し早期に介入することにより、長期在院患者を減らすとともに、地域との連携を強化する。
2.具体的取組
          
全ての予約入院・緊急入院患者に対象を拡大し、「Patient Flow Management(PFM)」と呼ばれる入退院管理システムを推進する事により、地域の医療・介護体制をより円滑に構築していくよう取り組んだ。
対象患者の拡大を周知するため、予約入院患者全てに対応することを各外来担当医師・看護師へ周知した。入院SCのマニュアルを担当病棟に配布し、また[外来→入院SC→入院病棟]フロー図の作成と体制構築(人員配置)を行い、増加していく件数に対応した。
患者向けに入院前に必要な書類の一覧表とチェックリストの作成を行った。

【令和2年度 墨東病院】クオリティ・インディケーター(QI)一覧 

墨東QI一覧表(令和2年度) (953.6 KB)

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2022年1月26日 最終更新